英日翻訳ソフト=チューニング・メルマガ【No.282】

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   英日翻訳ソフト = チューニングすればこんなに良くなる!

     No.282  2016.07.13   http://www.aptransways.net/
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読者の皆様、ご購読ありがとうございます。
メルマガ発行者の kawa です。


今回の例文は、会話にも使えそうな比較的短い日常英文です。


今回の例文とその目標訳
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

【例文】

The street in front of the house was so well washed by the rain
since last night that it wasn't necessary to sweep it in the
morning.


【目標訳】

家の前の通りは昨晩からの雨できれいに洗われたので、今朝は掃除する
までもありませんでした。


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

上の例文を翻訳ソフト(N社製)の初期設定で翻訳すると、次のような
訳文が出力されました。


【初期設定での翻訳結果】

「家の前の通りは昨晩から雨によってとてもよく洗われたので、朝に
それを掃除することは必要でありませんでした。」


∇∇∇

今回は、ユーザー辞書に登録するほどの訳語の問題はなさそうなので、
ユーザー辞書によるチューニングは行いませんでした。


∇∇∇

次にこの訳文を、筆者の Web サイトに用意した訳出文リライトツール
(デモ版)を使って書き直してみます。


上記の翻訳結果(訳出文)を以下の URL にあるテキストエリアに貼り付
けて、[リライト実行] ボタンをクリックしてみてください。

http://www.aptransways.net/APN.htm

すると、訳文が次のように書き直されます。


【訳文の自動リライト結果】

「家の前の通りは昨晩からの雨できれいに洗われたので、朝にそれを
掃除する必要はありませんでした。」

最後に、このリライト結果を自分の手で再修正します。


∇∇∇ 修正例

「家の前の通りは昨晩からの雨できれいに洗われたので、今朝は掃除する
までもありませんでした。」

または

「家の前の道路は夕べからの雨ですっかり洗われ、掃除するまでもありま
せんでした。」

など。

今回の例文は、初期設定での翻訳結果を見ただけでもほぼ意味が通じる
訳出文になっているので、翻訳ソフトにしてはかなりうまく訳せた事例
ではないかと思います。


構文的には、中学校ぐらいの英語の授業で習う「so ~ that 構文」の
応用形のようになっていて、基本的には "so A that B" で、「○○は
とてもAなので、××はBだ」という構造の訳文になるはずです。


有名な構文なので翻訳ソフトでもこのぐらいは楽勝で訳せるだろうと
思いがちですが、ところが実際にはそう簡単ではないようです。意外な
ことに、この「so ~ that 構文」が出てくると、うまく訳せない
事例の方が多いように感じます。


試しに、今回の例文を「Yahoo!翻訳」や「Google翻訳」で和訳させてみて
ください。うまく訳せない翻訳ソフトの方が多数派だということがわかる
かと思います。

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※ 訳出文リライトツールには多少の柔軟性と汎用性を持たせて
ありますので、試しに名詞や動詞などを別の単語に変更してみると
どうなるか、遊んでみてください。
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(注) 高額な翻訳ソフトが装備する翻訳メモリー機能(ファジーマッチ
機能)や、変数指定型例文登録機能(パターンマッチ機能)などを使用し
て翻訳結果をチューニングする方法もありますが、このメールマガジン
では、あくまでも翻訳エンジンとユーザー辞書を使用した翻訳方法に限定
した場合に、どこまでできるかをテーマとしたいと思います。
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―――――――<このメールマガジンについて>―――――――――――
このメールマガジンでは、毎回さまざまな英文を翻訳ソフトに翻訳させて、
ユーザー辞書のチューニングや自作ツールによって翻訳品質が大幅に改善
する事例を紹介しています。例文は、一般文、時事英文(ニュース記事)、
技術文(IT 分野を中心とした理科系全般)など、さまざまな分野の英文
から選んでいます。

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  編集後記
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少し前にテレビ(NHK)で、ディープラーニング技術による人工知能(AI)
を扱った番組を見たのですが、ディープラーニングの応用分野の中に
機械翻訳も含まれているとのことでした。

現在の機械翻訳には主に 2 つの流れがあり、1 つは既に数十年の歴史を
持つ構文解析型機械翻訳(ルールベースの機械翻訳)という翻訳手法で、
もう 1 つが十年ぐらい前から(?)使われるようになってきた統計的
機械翻訳(統計ベースの機械翻訳)という比較的新しい翻訳手法です。

そこに新たに、近い将来にはディープラーニング技術を採用した機械翻訳
が加わるのかもしれません。

既存の 2 つの技術にはそれぞれに一長一短があり、いずれもまだ
実用レベルには達していないと言わざるを得ないと思いますが、ディープ
ラーニング(人間の脳の神経細胞の働きを模倣して学習する機能だとか?)
という新しい技術を採用することで、それが実用レベルに近づくので
あれば、機械翻訳や翻訳ソフトへの評価も見直されるのかも???。


"Watson" という IBM 社製の人工知能がありますが、その開発過程を
取材した番組を数年前に見たことがあります。クイズ番組で人間の
クイズ王と対戦して優勝した人工知能で、番組司会者の質問(英語)を
理解し、ちゃんと英語で回答します。

その番組を見て感じたのは、莫大なお金(開発資金)さえかけられれば、
人間の翻訳者に迫るような機械翻訳システムを開発することも不可能では
ないという印象を持ちました。


まあ、人工知能については素人なので最先端の現場がどこまで進んでいる
のかよく知りませんが、今後の機械翻訳にも影響を及ぼす可能性がある
ので、その動向を興味深く見守りたいと思います。


次回は、7月22日(金)から 7月29日(金)の間のどこかで配信する予定
です。


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