英日翻訳ソフト=チューニング・メルマガ【No.260】

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   英日翻訳ソフト = チューニングすればこんなに良くなる!

     No.260  2015.08.26   http://www.aptransways.net/
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バックナンバー → http://www.aptransways.net/mmagtop.htm


読者の皆様、ご購読ありがとうございます。
メルマガ発行者の kawa です。


今回の例文は IT 関係の技術文で、コンピュータのマニュアルなどで
見かけそうな例文です。


今回の例文とその目標訳
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

【例文】

It is a software product developed by Microsoft Corporation that
provides developers with tools to build graphics-based
applications.

【目標訳】

それはマイクロソフト社が開発したソフトウェア製品で、
グラフィックス・ベースのアプリケーションを構築するためのツールを
開発者に提供します。


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

上の例文を翻訳ソフト(C社製)の初期設定で翻訳すると、次のような
訳文が出力されました。


【初期設定での翻訳結果】

「それは、開発者にグラフィックス・ベースのアプリケーションを
構築するためのツールを提供するマイクロソフトによって開発される
ソフト製品です。」

△△ わかるような?わからないような???


構文解析型機械翻訳ソフトにありがちな悪い癖がよくわかる例文です。

悪い癖というのは、原文の後方から前方に向かって訳出しようとする傾向
(後半を先に訳してから前半を訳そうとする傾向)です。文がもっと短い
場合にはそう問題にならないのですが、これ以上の長さになると、訳文が
わかりにくくなるだけです。

訳文(日本語)をわかりやすくするには、ある程度の長さで区切りながら
原文の前方から後方に向かって訳出してゆきます。この例文の場合、
関係代名詞 "that" で区切って、その前を先に訳した後に残りを訳すと
わかりやすい訳文になります。


とりあえず、まずはいつものように訳語の問題を解消します。訳語の
問題はあまり多くありませんが、念のため以下の単語(複合語)を
ユーザー辞書に登録します。


∇∇∇

software product    (名詞)  ソフトウェア製品
                    (↑学習機能を使用)
Microsoft Corporation (名詞)  マイクロソフト社
                    (↑学習機能を使用)

ユーザー辞書への単語登録(今回はいすれも学習機能を使用)により、
翻訳結果が次のように変化します。


【ユーザー辞書登録後の翻訳結果】

「それは、開発者にグラフィックス・ベースのアプリケーションを
構築するためのツールを提供するマイクロソフト社によって開発される
ソフトウェア製品です。」

登録語が訳出文に反映されましたが、訳出順が元のままなのでほとんど
変わり映えしません。

この訳出文だと、ツールを提供する主体が「マイクロソフト社」である
ように解釈される危険性がありますが、原文を見る限りツールを提供する
主体は「ソフトウェア製品」です。

原文の後方から前方に向かって直訳しただけだと、そうした単語間の
係り受けを誤って解釈する危険があるので要注意です。


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(注) 高額な翻訳ソフトが装備する翻訳メモリー機能(ファジーマッチ
機能)や、変数指定型例文登録機能(パターンマッチ機能)などを使用し
て翻訳結果をチューニングする方法もありますが、このメールマガジン
では、あくまでも翻訳エンジンとユーザー辞書を使用した翻訳方法に限定
した場合に、どこまでできるかをテーマとしたいと思います。
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今回は、この訳出順による問題を解決すべく、筆者の Web サイトに
用意した訳出文リライトツール(デモ版)を使ってこの訳文を書き直して
みます。


上記の翻訳結果(訳出文)を以下の URL にあるテキストエリアに貼り付
けて、[リライト実行] ボタンをクリックしてみてください。

http://www.aptransways.net/APC.htm

すると、訳文が次のように書き直されます。


【訳文の自動リライト結果】

「それは、マイクロソフト社が開発したソフトウェア製品で、開発者に
グラフィックス・ベースのアプリケーションを構築するためのツールを
提供します。」

まだ完全ではありませんが、少なくとも誤解が生じる危険性はなくなった
のではないでしょうか。

最後に、このリライト結果を自分の手で再修正します。


∇∇∇ 修正例

「それはマイクロソフト社が開発したソフトウェア製品で、
グラフィックス・ベースのアプリケーションを構築するためのツールを
開発者に提供します。」

--------------------------------------------
※ 訳出文リライトツールには多少の柔軟性と汎用性を持たせて
ありますので、試しに名詞や動詞などを別の単語に変更してみると
どうなるか、遊んでみてください。

【翻訳ソフトを持っていない方は......】
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今現在、手元に翻訳ソフトを持っていない方は、次の方法を試してみて
ください。

(1) 今回の例文を、以下の無料翻訳サイトで日本語に翻訳させる。

・Yahoo! 翻訳 (by Cross Language)
http://honyaku.yahoo.co.jp/

・Infoseek マルチ翻訳 (Powered by Cross Language)
http://translation.infoseek.co.jp/


(2) 翻訳結果(日本語)を、以下のページで自動リライトする。

・C社製翻訳ソフト対応リライトツール(Cバージョン)
http://www.aptransways.net/APC.htm


辞書のチューニングができない分、翻訳結果に問題が残りますが、それで
も少しは翻訳結果が改善するのを確認できると思います。

―――――――<このメールマガジンについて>―――――――――――
このメールマガジンでは、毎回さまざまな英文を翻訳ソフトに翻訳させて、
ユーザー辞書のチューニングや自作ツールによって翻訳品質が大幅に改善
する事例を紹介しています。例文は、一般文、時事英文(ニュース記事)、
技術文(IT 分野を中心とした理科系全般)など、さまざまな分野の英文
から選んでいます。

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ご意見・ご感想・ご要望は → kawa@aptransways.net
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  編集後記
□―――――――□

Windows 10 の使用を開始しました。まだインストールしている
アプリケーションが少ないせいか、けっこう快適に使えています。

メインの OS はまだ Windows 7 ですが、Win7 の方はアップデートせずに
サポート終了予定の 5 年後までそのまま使い続ける予定です。

Win7 と Win10 の使用率は今のところ 3:1 ぐらいで、今後は Win10 の
使用率が伸びるだろうと思うのですが、翻訳ソフトに限っては、当分の間
Win7 が中心になりそうです。


次回は、9月4日(金)から 9月11日(金)の間のどこかで配信する予定
です。


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