英日翻訳ソフト=N社製製品による技術文翻訳の場合【No.312】

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   英日翻訳ソフト = チューニングすればこんなに良くなる!

     No.312  2018.12.19   http://www.aptransways.net/
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バックナンバー → http://www.aptransways.net/mmagtop.htm


読者の皆様、ご購読ありがとうございます。
メルマガ発行者の kawa です。


今回の例文は IT 関係の技術文で、コンピューターのマニュアルや画面の
表示メッセージなどで見かけそうな例文です。


今回の例文とその目標訳
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

【例文】

Your logon was incorrect. You entered an invalid user-id and/or an
invalid password.

【目標訳】

ログオンが正しくありません。入力したユーザーIDまたはパスワードの
いずれかまたは両方に誤りがあります。


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

上の例文を翻訳ソフト(N社製)の初期設定で翻訳すると、次のような
訳文が出力されました。


【初期設定での翻訳結果】

「あなたのログオンは不正確でした。あなたは無効のユーザーid、
および/または無効のパスワードを入力しました。」


∇∇∇

今回は、ユーザー辞書に登録するほどの訳語の問題はなさそうなので、
ユーザー辞書によるチューニングは行いませんでした。


∇∇∇

次にこの訳文を、筆者の Web サイトに用意した訳出文リライトツール
(デモ版)を使って書き直してみます。


上記の翻訳結果(訳出文)を以下の URL にあるテキストエリアに貼り付
けて、[リライト実行] ボタンをクリックしてみてください。

http://www.aptransways.net/APN.htm

すると、訳文が次のように書き直されます。


【訳文の自動リライト結果】

「ログオンが正しくありませんでした。あなたが入力したユーザーIDまたは
パスワードのいずれかまたは両方が無効です(誤りがあります)。」

最後に、このリライト結果を自分の手で再修正します。


∇∇∇ 修正例

「ログオンが正しくありません。入力したユーザーIDまたはパスワードの
いずれかまたは両方に誤りがあります。」

この例文を翻訳する時の重要ポイントは、"A and/or B" をどう訳すかに
あります。

この "A and/or B" という表記方法は、技術文書では大変よく目にする
表現ですが、ほとんどの翻訳ソフトが「Aおよび/またはB」のように
直訳してしまいますし、人間が翻訳してもまったく同じ直訳になって
いるのを見かけることがあります。

意味としては、"A and B" の場合もあれば "A or B" の場合もあると
言いたいのを短縮して表現しているわけです。「Aおよび/またはB」でも
誤訳ではないのでよく見れば意味はわかるわけですが、わかりやすい
日本語とは言えません。

そこでこの短縮表現をどう訳すかというと、
「AまたはBのいずれかまたは両方」や「AまたはB、もしくはその両方」
のような訳し方がよく推奨されます。


ですが、そこまで気の利いた和訳をしてくれる翻訳ソフトを筆者もまだ
見たことがありません。翻訳精度が飛躍的に向上したと話題になっている
Google 翻訳でさえ、「Aおよび/またはB」の直訳パターンが出力され
ます。


この種の推奨表現パターンがあるのに翻訳ソフトが期待通りの訳出文を
出力してくれないような場合でも、訳出文リライトツールを使うことで、
直訳調の訳出文を期待通りの表現に自動リライトさせることができます。

今回の例文の場合では、
「Aおよび/またはB」→「AまたはBのいずれかまたは両方」のように
リライトさせています。

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※ 訳出文リライトツールには多少の柔軟性と汎用性を持たせて
ありますので、試しに名詞や動詞などを別の単語に変更してみると
どうなるか、遊んでみてください。
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(注) 高額な翻訳ソフトが装備する翻訳メモリー機能(ファジーマッチ
機能)や、変数指定型例文登録機能(パターンマッチ機能)などを使用し
て翻訳結果をチューニングする方法もありますが、このメールマガジン
では、あくまでも翻訳エンジンとユーザー辞書を使用した翻訳方法に限定
した場合に、どこまでできるかをテーマとしたいと思います。
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  編集後記
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このメルマガの母体となるサイト(http://www.aptransways.net/)とこの
メルマガを始めてから約 13 年になります。

これまでサイトのデザインは 2005 年当時の自作のテンプレートが
ペースになっていて、既にかなり時代遅れになっていたので、何年も
前からサイトをリニューアルしたいと思いながら、空いた時間に少しずつ
準備をしていました。


そして、とりあえずはまだトップページだけですが、先月 11 月に新しい
デザインに変更しました。一応、スマホを中心とした小型の端末でも
閲覧しやすいようにレスポンシブ Web デザインになっています。

サイト: http://www.aptransways.net/


今後、他のページも順次この新しいデザインに変更していく予定ですが、
なにしろ作業時間が限られているので、また 1 年ぐらいかかってしまう
かもしれません。

本当は WordPress の固定ページを使えば今後のサイト管理が楽になるの
でしょうが、このサイトだけは自由度の高い HTML テンプレートに
したいという思いもあったので、もうしばらくは HTML ファイルを個別に
更新する方法を続けようと思います。


トップページをリニューアルしたついでに、サイトの URL を SSL 対応に
した(https化した)のですが、メルマガ・バックナンバーの
管理プログラムとして使用している "Movable Type" の方で表示の問題が
発生してしまいました。

そのため、しばらくの間は、http と https の両方の URL を併用する
形になりそうです(← あまり好ましいことではないのですが...)。

たぶん来年 2019年のどこかで "Movable Type" をバージョンアップした
後に、完全 https 化することになるかと思います。それまでは、従来の
URL で従来どおりにサイトを閲覧できるはずです。

https でアクセスすると、メルマガ・バックナンバーの表示が一部崩れて
表示されることがありますが、文字そのものは読めるので、致命的な
問題ではないと考えています。

今年もあと 2 週間を残すのみとなり、この号が今年最後の配信になり
ます。今年 1 年間ご購読いただき、ありがとうございました。

読者の皆様もどうぞ良い年をお迎えください。
来年もまたよろしくお願いいたします。


次回は、1月中旬から下旬の間のどこかで配信する予定です。


↓ 英日・日英翻訳ソフトに関するクリックアンケートの最新状況!
http://www.aptransways.net/qnaire.htm


―――――――<このメールマガジンについて>―――――――――――
このメールマガジンでは、毎回さまざまな英文を翻訳ソフトに翻訳させて、
ユーザー辞書のチューニングや自作ツールによって翻訳品質が大幅に改善
する事例を紹介しています。例文は、一般文、時事英文(ニュース記事)、
技術文(IT 分野を中心とした理科系全般)など、さまざまな分野の英文
から選んでいます。

ご意見・ご感想・ご要望は → kawa@aptransways.net
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